米最高裁判事にバレット氏就任 司法判断の保守化に拍車

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ワシントン=香取啓介
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 米上院(定数100)は26日、トランプ大統領が連邦最高裁判事に指名したエイミー・バレット高裁判事(48)の就任を、52対48で承認した。53議席を占める与党・共和党が1人を除いて賛成し、野党・民主党は全員が反対した。これにより、最高裁の判事は保守派が6人、リベラル派が3人となる。最高裁判事は終身制のため、司法判断が長期にわたって保守化することになる。

 バレット氏は26日夜、ホワイトハウスで宣誓式に臨み、「政治機構や自らの好みから独立して職責を果たす」と述べた。

 バレット氏は、9月18日に亡くなったリベラル派の代表格、ギンズバーグ判事の後任として指名された。民主党は、大統領選を間近に控えた指名・承認に反対したが、司法の保守化が悲願の共和党は、指名から承認までの手続きを約1カ月で済ませ、大統領選の直前に終わらせた。

 2016年2月に保守派のスカリア元最高裁判事が亡くなった際、民主党のオバマ前大統領は後継判事を指名したが、上院で多数を占めていた共和党は「大統領選が控えている」ことを理由に、承認に向けた審理を行うことを拒否した。今回、正反対の駆け込み承認をしたことについて民主党は「偽善で正当性がない」と批判しており、大統領・議会選でも争点となっている。

 トランプ氏が指名した最高裁…

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