神奈川)IR誘致表明から1年、住民投票へ集会 横浜

武井宏之
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 横浜市がカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を進めることに反対する市民団体「カジノの是非を決める横浜市民の会」は22日、IR開発の候補地である山下ふ頭に隣接する同市中区の山下公園で、800人(主催者発表)が参加する集会を開いた。

 この日は、林文子市長によるIR誘致の正式表明からちょうど1年。市民の会は誘致の賛否を問う住民投票の実現をめざし、条例制定を求める署名活動を9月4日に始める予定で、節目の日に集会を開いて機運盛り上げを図った。条例制定を直接請求するには、2カ月の期間中に6万2千人余りの有効署名が必要だ。

 集会では、立憲民主党共産党など賛同する政党や、労働組合、市民団体の代表らが次々と登壇。市民の会運営委員長の岡田尚弁護士は、2017年の市長選で「白紙」を掲げて当選した林市長が1年前、IR誘致を「突然表明し、市民を裏切った」と指摘。「私たちの思いや怒りを9月4日から(署名活動で)集中させよう」と訴えた。

 新型コロナウイルス感染症の終息が見えない中、市は事業者公募に向けた「実施方針」の公表時期を、予定していた「8月中」から延期した。実施方針の前提となる国の「基本方針」の策定時期も見通せず、IR誘致の先行きは不透明感を増している。こうした情勢について、岡田氏は「敵のエラーだけで勝つのではいけない。我々市民の力で勝つんです」と呼びかけた。武井宏之

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