東日本大震災で大きな被害を受けた東北電力女川原発2号機(宮城県)が、新規制基準に適合すると認められ、再稼働に一歩近づいた。「想定超え」の揺れを何度も経験し、今後も地震や津波の発生が懸念される。住民の不安は消えないが、立地自治体に目立った反対はみられない。
「地震や津波に関して厳しい立地条件にあることをふまえ、耐えられる設計になっていると確認した」。原子力規制委員会の更田(ふけた)豊志委員長は27日の会見で、女川原発に特有の事情をこう指摘した。
女川原発は、ひずみが集中するプレート境界付近に立地し、地震や津波のリスクの高さが指摘されてきた。過去に3度、想定を超える揺れに見舞われている。
2005年8月のマグニチュード(M)7・2の地震では、1~3号機が自動停止。揺れは当時の想定を超えていた。影響を検証するため約5カ月間、3基とも運転できなくなった。
その後、東北電は想定を1・…
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