(特派員メモ)日本語人気 でも懐寒く@ハンガリー・ブダペスト
吉岡桂子
中国が中国語の普及をねらって世界で展開する孔子学院。ブダペストの名門エトベシュ・ロラーンド大学の仏教研究者で、学院の院長も務めるハマル教授を取材した際、意外な言葉が飛び出した。「日本語の方が人気がありますよ」
教授は「郝清新(ハオチンシン)」という中国名を持つ。私との会話も中国語だ。「中国は唯一、米国に挑戦する国だから警戒されているのでしょう。でも、『西側』だけに頼れぬ私たちは大歓迎です」。そして、中国の野心をしつこく問う私をかわすためか、日本語に対する学習熱を紹介した。
確かに、孔子学院の教科書には、オタクを意味する「宅男宅女」について中国とハンガリーの学生が語り合う場面もある。この国でも日本のアニメは人気で、日本語習得をめざす若者は多い。しかも、就職のためよりも、好きだから、との動機だ。
同大学の日本学の定員は中国…
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