「大丈夫」電話の朝、砂に消えた家族 一帯はもろい地盤

有料記事台風19号

窪小谷菜月 荒ちひろ 桑原紀彦 小林舞子
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 台風19号による河川の氾濫(はんらん)や土砂災害で、10人の死者・行方不明者がでた宮城県丸森町。山間部を網目のように流れる支流が阿武隈川に注ぐ人口約1万3千人の町で、暴風雨がピークとなった12日夜~13日未明、何が起きていたのか。

 子安地区の山深い小さな集落にある大槻竹子さん(92)方には12日夜、同居する娘の利子さん(70)のほか、利子さんの妹の小野正子さん(67)と夫新一さん(67)も身を寄せていた。外はすでに風雨が強まっていた。

 午後9時ごろ、利子さんは隣家の女性に電話で「大丈夫」と話していたが、13日朝には家が土台だけを残してなくなり、土砂や倒木で埋まっていた。

 近くからは3人の遺体が見つ…

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