米国の首都ワシントンの物価は高く、10ドル(約1100円)以下でランチを済ませるのはなかなか難しい。ところが、わずか3ドル(約330円)で中東のファラフェル(ひよこ豆のコロッケ)が入ったサンドイッチを出す店があり、若者たちで連日にぎわっているという。
聞けば、この店、ただ安いだけではない。経営者はパレスチナ系米国人の社会起業家。ビジネスを通して世界の難民支援に貢献しているというのだ。1年間で100万人を支援するという壮大な目標を掲げている。いったい、どういうカラクリなのだろうか。
澄み切った青空に陽光きらめく7月下旬。向かったのは、おしゃれなレストランやカフェ、ファッションの店などが立ち並ぶジョージタウン。東京で言えば原宿のような若者たちに人気のエリアだ。住むにも、食べるにも、ワシントンで最も高価な地区の一つだろう。その中心部にお目当ての店「Falafel Inc」はあった。
白い壁にガラス張りのポップな外観。ドアを開くと、狭い店内には地元の大学生ら若者がごった返していた。カウンター越しに、すりつぶしたひよこ豆に香辛料などを練り込んだ丸い形のファラフェルが次々と揚げられているのが見えた。香ばしいにおいが食欲をそそる。
看板料理のファラフェル・サ…
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