燃える民家、玄関ノックすると…高校生2人が老夫婦救助

岩波精
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 新潟県胎内市で6月にあった民家火災で高齢夫婦を救助したとして、新発田地域広域事務組合消防本部が中条高校1年の本田夏規(なつき)さん(16)と斉藤彩依(あい)さん(15)の2人に感謝状を贈った。

 火災は6月16日午後4時50分ごろに発生。2人は友人宅を訪ねる途中で現場を通りかかった。本田さんは「オレンジ色の火が見えて、中にまだ人がいるようだったので、すぐ通報しました」。その後、玄関をノックして「大丈夫ですか」と声をかけると、高齢夫婦が出てきたという。

 80代の夫は興奮していたのか、何度も燃える自宅の中に戻ろうとした。本田さんは「危ない。道路に避難して」と言いながら、背後から抱きかかえた。「必死で押さえました」。斉藤さんは足の不自由な妻を介助しながら、安全な場所まで一緒に歩いた。「ずっと震えていたので、大丈夫ですよって声をかけました」。火災は、駆けつけた警察官らが消火したため部分焼にとどまり、夫婦にけがはなかった。

 後日、2人はそれぞれ夫婦宅に招かれ、「あの時はありがとう」とお礼を言われたという。7月22日に同消防本部から感謝状を受け取った2人は「けがもなく、助かって本当に良かった」と笑顔で振り返った。(岩波精)

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