耳鳴りが「じんじん」 気にするなと言われても

有料記事患者を生きる

水野梓
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患者を生きる・眠る「耳鳴り」(1)

 雪の斜面を滑り始めたとき、突然めまいがして、平衡感覚がなくなるようだった――。

 山梨県都留市に住む落合隆子(おちあいたかこ)さん(62)は、2013年1月2日、次男夫婦とスキーを楽しんでいた。二人に「少し休んでいるわ」と伝え、レストランのベンチで1時間ほど横になったが、調子は戻らなかった。その日は滑るのをやめて帰宅した。

 当初、「無理して疲れが出たのかな」と思った。年末は勤めているスーパーが買い物客で混み合って忙しかった。帰省してくる息子たちを迎えようと、自宅の掃除やおせちの準備にも精を出していた。

 2日後。息子夫婦が帰ったあと静かな自宅の室内で、右耳の違和感に気づいた。「なにか『キーン』という音が鳴っているような気がする」と、夫の利夫(としお)さん(61)に伝えた。そのうち、一日中音が気になるようになった。

 1週間ほどして、近くの耳鼻…

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