シャッキリ歯ごたえ、水切りがコツ キュウリの豚肉炒め
ごはんラボ キュウリの豚肉炒め
太陽の光をたっぷり浴びて育った夏野菜がお店に並ぶ季節になりました。でも、たくさん買い込んだものの使い切れず、気づいたら冷蔵庫の奥でしわしわに……という経験はありませんか? 飽きずにおいしく食べられる3種の夏野菜のレシピを紹介します。
初回はキュウリ。95%は水分で、暑い夏にぴったり。生はもちろん、熱を加えるとひと味違うおいしさになります。
加熱する時のポイントは、水分を適度に抜いておくこと。手でキュウリに塩をよくなじませて10分ほど置くと、じんわりと水分が出てきます。この水分を切って炒めれば、水っぽくなく、ほどよい歯ごたえが残るシャッキリ感に。さらに調味料もしみ込みやすくなります。豚肉と合わせると、風味とコクがたまらないおかずになります。
ベーコンや干しエビと炒めれば、手軽なおつまみに。今夏はすぐにキュウリを食べきってしまいそうです。(山本奈朱香)
監修・料理:吉田 勝彦
調理科学 :香西みどり
【材料(2人前)】
□ キュウリ 2本
□ 豚もも薄切り肉 80グラム
□ 塩 小さじ2/3
□ 酒
□ しょうゆ
□ 黒コショウ 少々
□ 片栗粉 小さじ1
□ サラダ油 大さじ2
【道具】
□ 包丁とまな板
□ ボウル
□ フライパン
【作り方】
①キュウリはヘタの周囲が盛り上がり、色が濃くツヤのあるものを選ぶ。
②キュウリを幅1.5cmに切り、ボウルの中で塩を全体に行き渡らせるようにまんべんなくもみこんだら、約10分置いておく。
③豚肉に下味を付ける。幅1cmほどに切った豚肉に、酒小さじ1としょうゆ小さじ1、黒コショウをまぶして手でまんべんなく混ぜあわせたら、片栗粉を入れて全体に絡むように混ぜる。これがあとでとろみになる。
④キュウリを手の中に包み込んでから、搾るようにして出てきた水分を切る。
⑤フライパンにサラダ油を入れて火をつけ、中火に。温まって油がさらさらと動く感じになったら豚肉を入れ、弱火にする。表面の色が白くなったらキュウリを入れて軽く混ぜ、酒大さじ2としょうゆ大さじ1、水大さじ2を加えて強火に。とろみが出てきたら完成。盛り付け、残った汁をかける。
【アレンジ】
◆キュウリと卵のスープ
塩もみしたキュウリを使い中華風スープに。チキンスープ(鶏ガラスープのもとなどでも)2カップに、幅1.5cmに切って塩もみし、水を切ったキュウリ1本分を入れ、火をつけて強火に。その間に卵1個をボウルに割り入れ、軽く混ぜておく。スープが沸いたら弱火にし、酒大さじ1と塩小さじ1/2を入れる。溶き卵を流し入れたら中火にし、軽く混ぜて火を止める。
CooKery Science
生野菜は塩水に漬かると細胞内の水が外側に移動し、脱水される。キュウリの場合、切って食塩をまぶして15分たつ頃には重量の3割程度を放水する。塩もみする時はキュウリの重さに対して1~2%の塩で十分。3%以上の塩を振っても放水量は大きく増えず、塩辛くなる。
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら