愛嬌たっぷり、珍獣ウォンバット レアなペア撮影に成功
360度いきもの目線
ぺちゃんこの大きな鼻に小さな目。ボテッとしたまん丸の体形が特徴の珍獣、ウォンバット。短い足で歩き回り、愛嬌(あいきょう)をふりまく様子を池田市立五月山動物園(大阪府)の協力で、360度動画撮影した。
同園は5頭のヒメウォンバットを飼育している。3頭は、姉妹都市のオーストラリア・ローンセストン市から昨秋来日したばかり。今回はこのうちの2頭、若いオスの「コウ」とメス「ユキ」のペアの撮影に挑戦した。
撮影前日、下見で2頭が暮らす展示場に行くとユキの姿しか見えない。3時間待ったがコウは出てこなかった。ウォンバットのすみかは、土の中。飼育員の高岡洋平さんは「午前中は逆に、コウだけが巣穴から出ていて、ユキは見えませんでした。ペアで見られるチャンスは少ないです。明日に期待しましょう」。
ぶっつけ本番で撮影に臨むことになった。
撮影当日は休園日。朝の展示場に行くと、今度はコウしかいない。高岡さんがエサを置いてもユキが出て来る気配もない。「長丁場になりそうですね。しばらく、見張っていてください。他の動物の世話をしてきます」と高岡さん。
ウォンバットは警戒心が強く、物音にも敏感。待ち続けて1時間が過ぎた頃、ユキが周りをうかがうようにして、のっそり巣穴から出てきた。驚かせないように静かに見守る。2頭が寄り添って歩き出したところでそっと展示場に入り、360度カメラを素早く設置。なんとか2頭がそろった場面を撮影することができた。
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