復興奔走の小林選手「熊本に恩返し」 井上雄彦さん対談

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構成・清水寿之
【動画】井上雄彦さんと小林慎太郎選手のバスケットボール対談=佐藤正人撮影
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 漫画「スラムダンク」の作者・井上雄彦さん(51)とバスケ選手の対談企画の新シーズン第4回は、震災復興に奔走したB2熊本の小林慎太郎選手です。

 井上 お互い、熊本には縁がありますね。僕は大学時代に住んでいました。途中で漫画の世界へ進んだので、2年半だけでしたが。昼は古着屋、夜は居酒屋でアルバイトばかりしていました。

 小林 僕は熊本で生まれ、中学卒業まで育ちました。元々、バスケがそこまで盛んな土地ではなく、県内の高校にバスケの常勝校が無かったので、宮崎の学校へ進学しました。

 井上 プレーしていた大阪の企業チームが、2013年に休部に追い込まれましたね。

 小林 チームが和歌山へ移ることになって、多くの選手がそのまま流れていきました。給料も以前と変わらないし、練習施設も整っている。安定感が魅力でした。

 一方で、熊本にプロチームができ、13年からNBLに参戦することが決まっていました。資金繰りがうまくいっていないのは聞いていたし、固定された練習場もなかった。そんなチームでプレーする怖さはありましたが、故郷に帰らなければならないという使命感の方が強かった。高校進学の際に、熊本から出て行ってしまったという感覚がありました。バスケで熊本に恩返しをしたかった。

 井上 1シーズン目は厳しい現実に直面しました。

 小林 レギュラーシーズンの…

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