中国の新4大発明? 時速350キロ、高速鉄道に乗車

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編集委員・吉岡桂子
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 中国メディアがはやす「中国の新4大発明」にはスマホ決済システム、シェア自転車、ネット通販と並んで、高速鉄道が顔を出す。欧州や日本からの技術導入は、いつのまにか自らの「発明」に置き換わった。とはいえ、発展は著しく、切符の購入はインターネットでできるなど一昔前からサービスも大きく進歩した。ただ、高速鉄道網の拡大は、巨額の借金を生んでもいる。

 「厲害了、我的国(すごいぞ我が国)CHINA」。そんなステッカーを貼り付けて走る列車がある。白地に赤いラインの高速鉄道「復興号」だ。時速350キロ。商業運転で、世界最速をうたう。

 2期目を迎えた習近平(シーチンピン)体制の政治スローガン「中華民族の偉大な復興」から名付けられた。胡錦濤(フーチンタオ)・前政権時代のスローガンを冠する「和諧(調和)号」を塗り替えるように6月に投入された。

 スマホ決済システム、シェア自転車、ネット通販、そして高速鉄道――。中国メディアがはやす「中国の新四大発明」には、なぜか高速鉄道まで顔を出す。かつては「師匠」(中国誌「財経」)と仰いだ欧州や日本の鉄道技術力への敬意は薄れ、いつのまにか自らの「発明」にすり替えている。

 多様な民族が暮らす広い国土をつなぎ、「国威発揚」の役割をも担う。

■乗り心地もサービスも向上…

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