今治優先→京産大も可能 加計の選定、変わる政府説明

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岡崎明子 星野典久
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 国家戦略特区で獣医学部をつくる事業者に学校法人・加計(かけ)学園が選ばれた経緯をめぐる政府側の説明が変化している。特区諮問会議(議長・安倍晋三首相)が、獣医学部の空白地域に限り新設を認めると条件を出したことで競合相手の京都産業大は応募を断念したが、政府側は最近になって「京産大は応募できた」などと説明している。過去の説明と矛盾し、一連の経緯をめぐる不透明感は増している。

 「両方とも推したら、具体的に京都とここだけども、今の政治的状況ではぽしゃるかもしれんという風な判断を聞いて……」

 獣医学部をめぐる決定にも関わった国家戦略特区ワーキンググループの八田達夫座長(アジア成長研究所長)が3月21日、朝日新聞のインタビューに応じた際の発言だ。内閣府の藤原豊審議官も同席していた。

 特区諮問会議が昨年11月、「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り、獣医学部の新設を可能とする」という条件を示した経緯を尋ねた際の発言で、「京都」は獣医学部構想を提案していた京都府と京産大、「ここ」は加計学園が学部設置を想定していた愛媛県今治市を指す。

 「両方とも推したらぽしゃる」という判断を誰から聞いたのか、記者がさらに尋ねると、八田氏は隣の藤原氏を指して「彼から聞いた」と答えた。藤原氏は「政府内での議論です」と応じた。

 藤原氏は、内閣府で特区を担…

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