ここまでやるのか「君の名は。」(小原篤のアニマゲ丼)

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 昨夏公開から積み上がりまして2月13日現在171日間で観客動員1863万8400人、興行収入241億9700万円。新海誠監督の映画君の名は。」です。1月13~26日にはIMAX版で上映され、「さて何度も見てきた通常版と違うんかな?」と劇場へ行ってみたら、作り込まれた絵と音の美しさ、そして大スクリーンの圧倒的な没入感にやられまして、期間中に2回も見てしまいました。

 その「君の名は。」の美術監督の一人、丹治匠(たんじ・たくみ)さんが1月31日に東京のデジタルハリウッド大学大学院駿河台キャンパスで公開講座「美術監督の仕事と思いと創造性」を行ったので、その模様をご紹介します。各スタッフの創造性に任せることから生まれる集団制作の豊かさ、「ここまでやるのか!」と驚かされた超美麗な新海タッチ、そして理系高校生が東京芸大の油絵専攻を経てなぜ映画美術の世界へ進んだかという丹治さんの歩みについて、興味深いお話が聞けました。

 丹治さんは1974年、福島県生まれ。実写とアニメの両方で美術を担当し、「秒速5センチメートル」「星を追う子ども」などの新海監作品のほか、「清洲会議」「八重の桜」「るろうに剣心」「劇場版 進撃の巨人」などを手がけています。「かぁかぁ もうもう」(こぐま社)など絵本も出すマルチな才能。講座には学生を中心に130人が集まりました。聞き手はデジタルハリウッド大学の渡辺パコ教授です。

 「長編アニメというのは作業…

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