まだ食べられるのに、捨てられる食べ物。それが食品ロスだ。日本では年間632万トン。国連食糧農業機関によると、世界では生産された食料の3分の1にあたる13億トンが毎年廃棄される一方で、9人に1人が栄養不足に苦しんでいる。
昨年のクリスマス翌日。サンタクロースとマスカットで飾られたロールケーキが、「グシャッ」と潰され歯車にのみ込まれていく。
神奈川県相模原市の「日本フードエコロジーセンター」(高橋巧一社長)にはスーパーや食品工場から廃棄食品が持ち込まれる。
140リットル入りの容器から食べ物が破砕機へ流れ落ちた。色つやのいいリンゴや黄色のパプリカ。容器にぎゅうぎゅうに詰め込まれ、大きな四角い塊になった大量のおにぎり。有名デパートのローストチキンとロブスターも投げ込まれた。
量が一番多いのが白いご飯だ。…