(関西食百景)ここだけの話―7月2日配信

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中村光
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(取材余話)「丹後とり貝」は、肝が珍味

 トリ貝といえば、先っぽが紫色をした三角形の平べったい切り身をイメージする。元々あんな形の身なんだっけ。そもそも、殻はどんな形なのだろう。そんな疑問が取材のスタートだった。

 料理旅館「茶六別館」(京都府宮津市)で、岩崎拓美料理長(64)に解説を頂きながらさばいてもらった。水道水を流しながら、ナイフを殻の間に入れていく。手でむくと、殻の内部にある活性炭が身に混じってしまうのだという。

 貝を開くと、ぎっしり詰まった紫色の身が姿を現した。天敵のヒトデが襲ってきたときには、殻からこの身をつきだして地面を蹴り、逃げていると考えられている。6月中旬の試験操業の時も、トリ貝よりたくさんのヒトデが揚がっていた。

 岩崎さんは、「水揚げしてか…

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